よく、男性と女性とは、脳の使い方が違うと言われたりします。
言ってみればこれは、脳の主に使っている部分に、性別によって偏りがあるということでしょうか。
それぞれがいいとか悪いとかではなく、脳の使い方によって、得手不得手があるということです。
例えば男性は、論理立てて捉えたり考えたりするのが得意です。
小学校などの算数の問題にも出ていましたが、ブロックが積まれてあって、一方から見て隠れているものがある時に、全部で何個積まれているでしょう? というような問題も、女性に比べて男性の方が比較的分かりやすいと言われています。
道順なども、男性は地図だけでたどり着けるのに対し、女性はその途中にあるお店や道の雰囲気で覚えていることが多く、地図は苦手という方も多いようです。
これを家の打ち合わせでいうと、間取の二次元的なものを、立体的に見る力というのは、男性の方が得意で、逆に女性はそこが苦手な方が多く、間取でいくら見ても、立体的な視点で捉えることや、奥行き感を感じることが難しいということがあります。
ご夫婦で、何でそれが分からないんだ、という会話を耳にしますが、これはある意味仕方のないことだと感じます。
冷蔵庫に入っていると奥様が言っているのに、ご主人が見つけられない。
「そこにあるじゃない」と言っても、視界に入ってこない。
奥様は親切に手前に置いていたのに、ご主人は奥ばかりに目をやり、手前のものが見えていなかった。これも脳の使い方の違いですね。
遠い昔に狩りをして家族を養っていたり、敵に備えていたりした男性は、遠くを見ようとし、女性は家族を守るために、近くに気が回るようになっていた。
寝室でも、一般的に出入り口に近い方に男性が寝て、奥が女性という寝方が多いようです。
敵が来るのは出入り口なので、家族を守るためにそちらに男性が寝るというのを、誰に言われるでもなく普通に受け入れているようです。
こういう遺伝子に組み込まれている情報は、もはや変えようがありません。
家の打ち合わせのことに戻りますが、逆に女性は全体の雰囲気や色のイメージなどを掴むことが得意で、男性が個に強いのに対し、女性は全体の調和などに強いと言われています。
だからインテリアなんかは、女性の方がイメージしやすかったりします。
ちゃんと溶け込むのか、反発するのか、言葉だけでは説明しにくい部分などを、感覚的に掴んでいくことが得意だと言われています。
そしてそれらは男性には難しい部分だったりします。
さらに直感的な部分に関しては、男性は女性にはまったく敵いません。
女性に論理的な方程式は必要ないんですね。
当然人によるでしょうが、そういう傾向があるようで、これはいいとか悪いとかではなく、役割分担だと感じます。
お互いの苦手な分野を、お互いにけなしあうのではなく、逆に得意な部分を認め合いながら打合せすることによって、より良いものになっていくはずです。
ご夫婦それぞれが同じように同じものを検討していくのではなく、役割分担をしながら、その上で融合させていく。
そういう検討の仕方も必要だと感じます。
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